田舎者Yの日記

定年退職して農業に従事している者のブログ

(海外からスパムコメントが続きましたので、コメントは承認制にします。)

コンチエスケープ

 私はBMW R100GSという一部のマニア以外は知らないようなバイクに乗っている。自慢はフレームに刻まれた "Made in W-Germany" という文字だ。当時はベルリンの壁が崩壊したなんて夢のような話だったが、今の若い人の中にはそもそもドイツが東西に分裂していたなんて実感がないのかもしれない。


 BMWをはじめ欧州の、とりわけドイツの自動車メーカーは部品管理が徹底している。約20年前に製造された型式でもたちどころに部品が取り寄せられる………と信じていたのだが、今回ばかりはマイってしまった。以前からパニアケースのバックルが緩んでいたのだが、部品を頼んだら欠品しているということで1ヶ月近くも待たされてしまった。さすがのBMWも製造から20年近くもたつと部品も簡単に手に入らないのかもしれない。(とは言っても、出てくるだけマシか)


 自宅から近い群馬県の正規ディーラーに修理を依頼したのだが*1驚いたことに店頭でOHVのモデルを探す御仁がいた。

 現在のBMWのバイクはほとんどインジェクションの、つまりはコンピュータで混気を制御しているハイテクマシンである。OHVということはキャブレター式の、つまりは機械式の、今は製造されていない「中古モデル」を探しているということだ。そのお方はメルセデスのG-クラスで来店されていて、かなりリッチな方とお見受けした。もうちょっとで「○○万円で私のGSを買いませんか?」と言いそうになってしまった。

 しかし、そのお方の気持ちはわからないでもない。たしかに性能の面では明らかに落ちるが、旧式のOHVはニューモデルにない味わいがある。いや実を言うと性能だって公道を走る分には十分過ぎるほどの余力があるのだ。さらに………止まらなくなるのでこの辺でやめよう。


 さて本題に移るのだが、群馬県からの帰り道、国道17号が渋滞していたので、私は私はこの辺から神流川から利根川にかけての川原伝いの道を走った。最初は乾燥した路面を調子よく走っていたのだが、途中から水溜りが点在しだした。関東では比較的好天に恵まれているのだが、ここのところ雨が降ることがあった。そのせいで水溜りができいたのだった。

 走るにしたがって段々と水溜りというよりは道が小川のようになってきた。もう泥水の中を進むしかない。底が見えないところを走るというのは非常につらいのだが、覚悟を決めて水の中をどんどんと進んでみた。

 結果的には無事帰宅することができた。乾燥時に走ったことのある川原なので、それほど深いところはあるまいと、思い切って走ってみたのだが、もし初めて走るところであったらなら引き返したかもしれない。

 履いていたタイヤはコンチネンタルのコンチエスケープだったのだが、水溜りでのグリップが比較的しっかりとしていたような気がする。鮫津の「巨匠」に薦められたのだが、なかなか良いタイヤである。「巨匠」が言うのには耐磨耗性も結構なものらしい。同好の士、特にPawpawさんには是非お薦めしたいタイヤである。

*1:私は埼玉県北部の住人なので群馬県のディーラーのほうが自宅から近い