自分のための備忘録と私と同じような失敗で検索している人のために、私が所有している古い Chromebook (ASUS C300) に Chrome OS Flex をインストールした顛末をブログ記事に書いてみる。
古い Chromebook を持っている人はわかるだろうが、Google のサポート期間が終わると Chrome OS がバージョンアップしなくなる。それでもウェブ閲覧などは普通にできるので私も古いものをしばらく使っていたのだが、さすがに ブラウザの Google Chrome の最新バージョンが100を超えているのにバージョンが7xのものを使い続けるのもセキュリティ的にどうなのかなと思っていた。通常は廃棄して新しいものに買い換えるのだろうがお金に余裕はないので😅 Chrome OS Flex をインストールすることにした。
なお Chromebook にインストールできるOSとして以前は GalliumOS というものもあったが 2019年12月移行リリースが止まっているようだ。また同様のものとして Cloud Ready というものがあったのだが 2022年12月に Google に買収されたようだ。つまり古い Chromebook を再生させるための OS は、この記事を書いている時点では Chrome OS Flex 一択なのだろう。
GoogleがCloud Ready改め「Chrome OS Flex」をリリース。無料でMacやPCをChromebookに | HelenTech
Chromebook に Chrome OS Flex をインストールするためにはハードウェアを改造する必要があり(後述)インストール後は内蔵スピーカーから音が出なくなる。(Bluetooth は機能するので Bluetooth イヤホンからは音が出る。私はいつもBTイヤホンを使って動画などを楽しんでいる。私は持っていないので未検証だが 、BTスピーカーやUSB接続のスピーカーからは音が出るように書いてあるウェブページもあるようだ。)参考にされる場合は申し訳ないが自己責任で行ってほしい。
インストールの流れ
Chrome OS Flex のインストールについては Google による解説ページがある。
インストールを準備する - ChromeOS Flex ヘルプ
しかしこれは Windows や Mac にインストールすることを念頭に解説している。Chromebook にインストールするためには書き込み保護の仕組みをハードウェア的に解除する必要がある。私の ASUS C300 の場合は ライトプロテクト・スクリュー (WP screw) と言われるネジを外す必要があった。
私は以下の YouTube 動画を参考にさせてもらった。
インストールの流れとしては以下のとおり
- 上記の Google によるインストールガイドにしたがって USB インストーラを作成する。(私はここでミスしてしまった。後述)
- 動画にもあるように MrChromebox.tech の Supported Devices のページで自分の所有する Chromebook の WP Method を確認して解除する。(私のは screw だったので筐体を開けてネジを外した。筐体の開け方などは機種名でウェブ検索すると見つかると思う。私の場合、筐体裏面のネジをすべて外してからマイナスドライバーでこじ開けたのだが、ペキペキと音がして割れるのではないかと心配した。結果的には割れなかった。)
- 改造前の Chrome OS を起動して デベロッパー・モードに移行する。(移行方法もウェブ検索すれば見つかるはず。ただしデベロッパー・モードになるとユーザー設定(プロファイル)が消えるので注意。)
- 動画にもあるようにデベロッパー・モードでログインしたら shell を起動し、 MrChromebox.tech の Firmware Utilitiy Script のスクリプトをコピーして実行する。私は動画と同じオプションで実行した。これでファームウェアをバックアップなしに書き換えたので元には戻らなくなった。
- 再起動後、 Chrome OS Flex をインストールして完成
以上のような流れなのだが、最初に紹介した動画をみればわかるというものだ😅
私がハマったところ
実を言うと私は失敗してしまった。あとで間違いに気づいて修正できたものの一時は壊してしまったかと絶望した。
問題は最初のインストールUSBを作成するところだった。Windows か Mac の Chrome に 拡張機能「Chromebook リカバリ ユーティリティ」を追加してインストールメディアを作成するのだが、[リストからモデルを選択]で [メーカーを選択] で、[Google Chrome OS Flex] 、[製品を選択] で、[Chrome OS Flex (Developer-Unstable)] を見つけてクリックしなければならないところを私はうっかり自分の持っている機種のものを選択してしまったのだ([メーカーを選択] で、[ASUS] 、[製品を選択] で、[C300]をクリックしてしまった) 。これは Chrome OS Flex のインストールメディアではなく、自分の機種に対するリカバリーメディアを作成してしまったことになる。
このUSBメディアでファームウェアを書き換えてから再起動をかけると
"error: file /boot/vmlinuz not found"
と表示されてしまう。ちなみに私が陥ったのと同じ状態になって質問をされている人が Chrome OS Flex のコミュニティにいた(私とは異なる機種だが)。質問はロックされていて返信できないのだが、おそらくこの方もUSBインストーラの作成に失敗したのだと思う。
Installing Chrome OS Flex on Lenovo N22 gets stuck after GRUB screen - ChromeOS Flex Community
私の場合は間違いに気がついてUSBインストーラを作り直して、なんとかインストールできた。筐体を開けるところが一番難しかったが、手先が器用ではない私でもなんとかできたので、多くの方がインストールできるのではないかと思う。
繰り返しになるが参考にされる方はくれぐれも自己責任で行ってください。