Windows 7 と Ubuntu 10.04 をデュアルブートにして使っている。
元々は経済的理由と自己研鑽ということで自作 PC に Linux を入れて使っていた。ウェブ閲覧とメールくらいならこれで十分だし、Linux のコマンドも覚えるので満足していたのだが、そのうち諸事情から Windows のファイルを操作する必要があり、VirtualBox を利用した Linux ホストの仮想ディスクに Windows XP に導入して使っていた。これはこれで非常に快適であった。
妻の Vista PC を触るたびに Vista が嫌いになり、自分では手を出さずにいたのだが、もうホトボリも冷めたころかと(?) Windows 7 を購入してみた。折角なので、仮想ディスクに入れず、デュアルブートにしてみた次第だ。
ブラウザが両方とも Firefox であり、Twitter クライアントは 両者とも TweetDeck と、OSを入れ替えて起動してもほとんど違和感がない。そのうちに Google Chrome OS を搭載したノートが発売されるのだろうが、すでに OS が何であろうと関係ない時代が到来しているのかもしれない。
そんなことを感じながらも、メールの送受信だけは Linux の Thunderbird で行っていた。もちろん無料のウェブメールアカウントを複数持っていてブラウザでもチェックできるのだが、POP でメールデータをダウンロードしてしまっているものもあるし、Gmail アカウントを IMAP を介して Thunderbird でチェックしているので、Linux のみでメールクライアントを使うことに多少不便を感じていた。
両方の OS で共用できないかと試行錯誤してみて、一応、両 OS で同一のデータを使えるようになったので簡単にメモしてみる。
それにしても Windows 7 にはプレインストールされているメールクライアントが無いことも最近知った。いろいろと驚かされる。
私が行った設定は以下のとおり。
- 私のHDD ではパーティションを適当に切ってあるのだが、デュアルブートしている Windows 7 と Ubuntu 10.04 両方からアクセス可能な NTFS のパーティションを用意する。(Ubuntu では起動時にそのパーティションをマウントするように設定してある)
- Linux 側の Thunderbird のプロファイルデータ( /home/'user name'/.thunderbird ) を上記のパーティションに移動、私は元の場所へシンボリックリンクを貼り、Linux の Thunderbird の設定を変更しないようにした。(なお、失敗したときのためにデータのコピーは別に保存したほうが良いだろう)
- OS を再起動して Windows 7 に切り替え、Thunderbird をインストール。私は両者とも 64-bit 版なのだが、この記事を書いている時点で両者ともバージョンは 3.1 であった。バージョンをそろえておいたほうが良いだろう。
- Thunderbird のプロファイルマネージャを起動する。コマンド・プロンプトで -p オプションを付けて起動する。ちなみに私の場合 "C:\Program Files (x86)\Mozilla Thunderbird\thunderbird.exe -p " であった。
- プロファイルを新規作成する。そのときフォルダをデフォルトではなく、上記でコピーしておいた、両 OS からアクセス可能な場所のプロファイルを指定する。ちなみにプロファイルは、上記の".thunderbird"というフォルダのなかの "(ランダムな英数).default" という形式のフォルダに格納されている。これを指定すればよい。
以上で、Windows でも Linux のメールデータを読むことや送受信することができるようになった。
違う OS で簡単にデータの共用ができるなんて、Thunderbird さまさまである。