約一ヶ月前に秋葉原で Acer AspireOne 753 (AO753-N32C/K) を購入していろいろと改造してみた。顛末を少しまとめてみる。
改造の内容としては、
である。
AO753 本体の他に、USB外付けDVDドライブと以前から所有していた USB 外付け HDD をバックアップ用に使用した。外付け HDD は内蔵 HDD のいわゆる DtoD 領域の移動に使ったのだが、USB 接続 2.5インチHDDケースがあればデータを直接新しい HDD へ移動できるのでいらないかもしれない。
例によって当日記の記事を参照する方がいれば自己責任でお願いする。
実際はいろいろと試行錯誤して、改変をやり直したために完成まで3週間くらいかかったのだが、ここでは最短と思われる手順を記述する。
DtoD領域のバックアップ
最近のノートPCは、コストダウンのためと思われるが、OS(Microsoft Windows)のインストール・ディスクは付いてこない。DtoD というらしいがHDD 内のパーティションに再インストール用のデータ領域がある。私は購入当初から AO753 を Linux ノートとして活用することを目論んでいたので新しくHDD を入れ替えて全領域を Linux 化するつもりでいた。(実際、一旦そうしてみた)しかしなかなか Linux が正常に動作しないことに気づき(後述)それをあきらめて元からインストールされている Windows7 も利用するデュアルブート化を目指すこととした。
新しく入れ替えた HDD でも Windows7 を利用するためにはまずは DtoD 領域を移動させる必要がある。私は外付けUSB接続HDDケースを持っておらず、代わりに外付け HDD を持っていたので、DtoD領域を一旦そちらへバックアップを取り、その後に新 HDD へ移動することとした。
現在ではフリーでも HDD のデータをパーティションごと移動できるツールがある。私の場合は EASEUS Todo Backup というツールの パーティション・コピー機能を使った。EASEUS Todo Backup を焼いた CD からブートする必要があるので、AO753 で実行するためには USB外付けドライブが必要になるので注意されたい。
なお、バックアップに使った外付けHDD は全領域が使用された状態で未使用の領域がなかった。未使用領域がないとパーティションのデータ移動ができない。パーティションの領域をHDDを使用した状態で変更できるツールもあるようだが、Windows Vista/7 でも NTFSの領域であれば変更できる。私はこちらの機能を使った。
HDDの脱着およびWindows再インストール
AO753 を購入後、SATA対応2.5インチ HDD を購入した。私は値段から 500GB のものを購入した。内蔵 HDD を外すためには裏蓋を開ける必要がある。蓋を止めるネジのうち2箇所にシールが貼られている。
(このシールを外すとメーカの保証が得られなくなるのだろうか?メモリ交換をする際も外す必要があるのでシールは出荷時の品質保持のためかもしれない。しかし HDD の交換でおそらくメーカの保証は得られなくなるだろう。やりたい人は自己責任でお願いする。)
シールを外して蓋を外すとHDDが見える。取り付けネジを外して、本体を出す。昔のノートPCよりも HDD の脱着がやりやすい感じを受けたが、それでもコネクタ部分が破損すると取り返しがつかないので慎重に作業する必要がある。
新しい HDD を挿入後、前述の EASEUS Todo Backup のCDから起動して、外付けHDDにバックアップしておいた DtoD 領域をコピーした。
その後 CD ドライブを外して新しい HDD から起動するのだが(BIOS で DtoD を有効しておく必要もある)、私の場合は実はうまくいかなかった。
というのも私は最初新しい HDD に Linux をインストールしたりしていたからだ。DtoD 以外の領域にパーティションがあったのだ。一応 DtoD から起動した Windows のインストーラでいらないパーティションを削除したのだが、その後インストールが途中でとまってしまった。
幸い私は別に購入した Windows7 を持っているので、そちらのインストール DVD で「修復」したらうまくインストールを完了できた。ここの手順は私はマッサラな状態の HDD で行ってないので、うまくインストールできるか否かよくわからない。すみません。
Ubuntu とデュアルブート化
Windows7 を再インストールし、もろもろの設定を済ませた後、私にとっては本命の Ubuntu をインストールする。
Windows7 のツールでシステム領域を圧縮して内蔵 HDD に未使用領域を作る。デフラグした後にすると圧縮効率が増すようである。しかし Windows7 はアップデータのインストールのたびに復元できるようにシステムの差分を残すようである。システムの肥大化に備えて Windows 領域はあまり圧縮しないほうが良いかもしれない。
私は別の Ubuntu デスクトップを持っているので、そちらで Ubuntu 10.10 のスタートアップ用の USB メモリを作った。その USB メモリで起動して Ubuntu をインストールした。グラフィカルなインストールの途中で HDD のパーティションの選択ではカスタムを必ず選び、HDD の先程空けておいた未使用領域に Ubuntu をインストールする。そうでないと残しておいた Windows7 が消えてしまう。(カスタム・モードで DtoD 領域やNTFS 領域は放っておいて、未使用領域を ext4 などでフォーマットして / をマウントする設定にすればよい)
あとは GRUB2 設定などはインストーラが勝手にやってくれて、デュアルブート可能な状態となる。
Ubuntu 10.10 をインストールした。しかし…
X は起動しない(テキストモード・ログインになってしまう)し、フェイルセーフのGnome にしても音は出ない…散々であった。実際、デュアルブート化は数時間でできたのだが、Ubuntu を使える状態にするのに2週間以上かかってしまった。
要はカーネルをアップデータが配布しているものよりも新しくすれば解決するようである。見ず知らずの開発者の方たちに感謝申し上げたい。(と日本語で書いても読まれないだろうが)
やり方については拙日記の前項を参照されたい。
以下のところから新し目のカーネルをダウンロードし(私は v2.6.35.8-maverick を使っている。)例えばimage と headers と all と3つとも同じ一つのディレクトリに入れて、 sudo dpkg -i *.deb としするとインストールできる。(32bitと64bit 自分の環境に合うどちらか一方のみを使う。)
Index of /~kernel-ppa/mainline
疲れたので今回はこのくらいで。この話はまだ続くかもしれない。