私がブログ(正確にはダイアリーか)を書きはじめたのは、農村地帯にある妻の実家に転居したのがきっかけであった。農村といっても関東平野部であり、JRの各駅停車で都心へ1時間半。本当の意味での田舎ではないのかもしれない。しかし、都会へもアクセスできる農村ということで、非常に住み心地が良いと思っている。
(都会や他県の人から如何に揶揄されようとも、埼玉は本当に住みやすい所である。)
さて、一応「田舎」に住んでいると、かなりの頻度で「おすそ分け」がある。(きっとウチからも野菜などをおすそ分けしているのだろうが、妻や義母に任せきりで実態は私は知らない。)
滅多に珍しいものは手に入らないのだが、昨晩は違った。食卓には「山鯨」が並んだ。つまりはイノシシの肉だ。*1
独身時代、友人と飲み歩いたとき、一度だけイノシシを食べたことがあった。そのとき以来であった。
うちの子供達も、義理の父母も、ましてやうちのカミさんも全然イノシシに手を付けない。私一人でイノシシ肉を堪能した。
子供達は「固い!」と言って敬遠した。たしかに野山をかけまわる野性のイノシシの肉は良く鍛えられていて(?)硬質である。しかし脂身は少なく、*2 豚肉よりもこころなしか味が濃い感じがする。私は大好きである。
家族の者が手を付けないイノシシ肉をほおばっていると本当に幸せな気分に浸ることができた。(単純な私)
しかし、好きとはいえ、豚肉を食べなれた私にはその肉質はやはりかなり硬く感じられた。こどもの頃に食べた鯨肉を思い出した。
山鯨 …元来は禁忌を隠すために用いられた隠語であろうが、まさに言い得て妙である。