ネットワーク管理者の真似事をしている。わからないことが多いのだがトラブルのたびに先達に聞いてまわったりググったりしているうちに多少わかることも徐々に増えてきた。「門前の小僧習わぬ経を読む」の例えのようだ。(まだ経を読む、とまではいかないが)
ここのところ複数の携帯ユーザ(未成年)とメールのやりとりをすることがあるのだが、RFCに違反する携帯メールアドレスがあるということに気がついた。具体的には@の前のローカル部にドット(.)を連続したり、@の直前にドットを入れるようにしたものだ。
詳しくは下記のサイトに詳しいのだが、現状ではauとdocomoがこの状態を許しているようだ。
みんなで渡れば怖くない − au by KDDI メールアドレスにRFC違反を故意に許すの巻
なぜこんな変な仕様がまかり通っているかと言えば、元々はスパム対策だったようだ。
RFC 違反なメールアドレスを放置する携帯電話キャリア - IGALOG-RR
事の発端は、スパムメール対策として「こんなアドレスにしたらスパムメールが来なくなる」という情報があってみんなが取得し出したんだけど、RFC違反のアドレスだから確かに携帯電話以外からのメールは受信されないわけで・・・。
しかし、それではメールソフトから携帯電話宛にメールを送信できない自体を引き起こすんだが、
そう、私もメールの返信ができないことで、このこと(RFC非準拠のメアドの存在)に気づいた。
Microsoftも困っているようだ。
メール アドレスの @ より前にピリオドがあるなど RFC に準拠していない宛先に Outlook からメッセージを送信できない
私の場合はMicorosoft製のMTAを使っていたわけではない。Microsoftはもちろん他のMTAでも返信ができないくらいだから、これは相当影響が大きいと思うのだが。
auとdocomoはメールアドレスを自由に設定できる、スパムメールが少なくなるということでRFC違反を放置しているようだが、若い携帯ユーザもこのおかしさに遅かれ早かれ気がつくのではないか。結局はそういうアドレスを設定している者はネット上の一部のサービスから知らないうちに除外されている。そのことに若いユーザたちもいずれは気がつくのに違いない、と思っている。もちろんその責任はユーザにきちんと説明していない携帯キャリアにある。
こんな設定を許している会社は結局はユーザから見放されるのではないか、と思う。
…などと思って上記サイトをよく見れば、以下のような続編があることに気がついた。
ドコモもauもいいかげんにメールアドレス設定の仕様を直せ。の続きと補足
おかしなアカウントを取れてしまうのはdocomo.ne.jpとezweb.ne.jpドメインだけだと思ってコード書いてるそこのプログラマーさん!dion.ne.jp と auone-net.jp も要注意ですよー。
KDDI系列の会社にも広まっているのか。脱力である。まったく消費者も舐められたものだ。
大会社が国際的な取り決めを率先して無視しているのだから。これだって第二の「毎日新聞」のようなものではないだろうか。
これだからいつまでたっても「不思議な国ニッポン」なのだろうな。