田舎者Yの日記

定年退職して農業に従事している者のブログ

(海外からスパムコメントが続きましたので、コメントは承認制にします。)

 花に嵐

 ここのところ雨や風が強い日が続いている。不思議と家のそばの桜は、まだそれほど散り始めていない。葉が出ている枝もあれば、まだつぼみも見られる。遠くの赤城などの上毛の山々には雪が積もっている。今年は変わった春の訪れてある。

 さても恒例の週末の散歩であるが、一週間ごとなので、この時期は毎回景色が違って見える。里山ではウグイスとコジュケイが鳴き声を競い合っていた。一方が鳴くとまた一方が鳴くといった具合で本当に競争をしているようだった。

 里山はまだまだ葉を落とた木が多いのだが、そんな木の中に点在する桜は非常に目立つ。群生する桜も奇麗だが、落葉樹の中に点在する桜も、非常に目立ち存在感が際立って、趣がある。


 転居してきて1年が過ぎた。昨年の様子だとこの先、段々とコジュケイの勢力が増し、田圃に蛙の声が聞こえるようになり、三月もすれば蝉が鳴き始めることだろう。またにぎやかな季節が始まる。


 本当のことを言うと私は桜(ソメイヨシノ)が嫌いである。花が少ない時期に、白に近い明るい色の花びらを木全体につけるソメイヨシノは、もちろん美しいし、日本らしい花だとは思う。しかし開花している時期があまりに短い。気がつくと散ってしまっている。

 その短さが潔さにも見えて好感を持たれる人が少なくないのだろうが、私は悲しく、憂鬱にさえ思ってしまう。1ヶ月くらいは花がもってもらいたいものだ。


 とにかく桜の咲く頃、私は軽く憂鬱になる。しかしその憂鬱さもまもなく終わりそうである。