田舎者Yの日記

定年退職して農業に従事している者のブログ

(海外からスパムコメントが続きましたので、コメントは承認制にします。)

台風の痕

 恒例の週末の散歩である。先日の台風の痕が散見される。ただし、うちの近所では被害の程度は軽くすんだようだ。穂が垂れだした稲の倒伏が見られるところがあった。今の時期であれば自然と起立してくるだろう。もうちょっと熟成が進んでからの倒伏は風味に影響するらしい。

 里山の中の道を歩くのだが、途中、栗やら銀杏やらが落ちていた。思わぬところに柘榴を見つけた。結構実の成る木があったことに気づく。思わず手を伸ばしそうになったが、うちの庭にも柘榴があることを思い出して止めた。そういえば私は食い意地が張っているのだが、子供の頃からそうであった。仲間と人のうちの柘榴を取って怒られたことを思い出した。しばしば言われることであるが、最近の子供はほとんど木の実を取ったりしないようだ。おいしい物が身近に沢山あるからだろうか。

 いくつかの木の実が落ちていたが、それほど大量ではない。自然と間引いた形なので、あるいは今年の山の野性の実は美味しいかもしれない。

 台風はその後東北、北海道へと移動したようだが、被害の程度はどうなのだろう。大きな被害がないことを祈りたい。


 蛙を数匹目にした。動きが速かったのでよくわからないが褐色のカエルだった。アカガエルか?シオカラトンボも目にした。もうしばらくするとアカトンボが群生するのだろうか。

 以前、NHKの「クローズアップ現代」でも取り上げられていたようだが、現在「中干し」という耕作方法によってアカトンボが減少しているそうである。中干しとは、稲の根付きをよくし不必要な株分かれを防ぎ、コンバイン等が入りやすくするため、田植えの1ヶ月頃に田の水を抜き、一端乾田にする手法である。
 幸いなことに(?)うちの近所では一般的ではない。

 自然保護というのはいろいろな側面を持っている。食糧自給率が低下している現在、農家がいろいろな栽培方法を工夫するのは悪いことではない。私自身は多少アカトンボが減少するくらいは仕方がないと思う。しかし種の構成の変化は環境に思わぬ影響を与える可能性もあるので、研究者の詳しい調査を待ちたいものだ。