現在BBCのホームページにはAsia-Pacificの項に日本の捕鯨に関するニュースなどが掲載されているが、今一番日本で関心を寄せている話題は例の中国製餃子の話題である。事実関係については関係各機関の捜査結果を待つしかないが、彼我の関心の差異に驚かされる。
職場の米国人に「スーパーで冷凍食品を買うのを当分は止めといたほうが良い」と言ったら「米国でも起こりうることだ」と返答された。たしかに。中国は名実ともに世界の工場である。食品分野においても。
ネットでは中国叩きが横行している。私も心情的にはそう思ってしまうのだが、今や日本の社会は中国抜きには成り立たない。また、今は中国製品を粗悪品と笑っているが、今後その品質を急速に向上させるだろう。いや既にそうなっている。今回のケースも生産工程では薬品混入が難しかったことが推測される。
ご近所のブロガーid:fujioikn氏の意見に賛同する。氏の観測は冷静である。
今回の事故で中国の食品産業は高い授業料を払い、そのレベルを上げてくるに違いない、かって日本の製品が「安かろう、悪かろう」の時代から、世界中で高品質の代表となったことを中国が知らないわけが無い。
このような(日本製品についての)話は以前読んだことがあったな、と思っていたのだが、岩波新書の『日本人の英語』にも載っていた。以下のブログに紹介されている。(毎回思うがネット検索ってすごいな)
目指せMade in Japan! - ***英語学習現在進行形*** - 楽天ブログ(Blog)
...著者のマーク・ピーターセンさんが子どものころの話です。恐らく50年代か60年代初めの頃のことかと思われます。ピーターセン先生のお母さんが誕生祝いにコートをもらった時、そのコートを見た親戚の子どもが冗談で「Made in Japanって書いてある」と言うと、お母さんは泣き出してしまったそうです。
私は遥か昔に読んだので詳細を忘れてしまったのだが、たしかこのようなことが書いてあった。そうそう確かにバック・トゥ・ザ・フューチャーでもギャグに使われていたっけ。
中国製品の問題はこれからのほうが深刻である。なんとかしてわが国の食料自給率を上げないと大変なことになると思う。
おそらく誰もがそう思うのかもしれない。有効な方策が見つからないことが問題なのだろう。