田舎者Yの日記

定年退職して農業に従事している者のブログ

(海外からスパムコメントが続きましたので、コメントは承認制にします。)

両毛 麺の里

 独身の頃は毎週末ソロツーリングへ出かけていた。主には北関東だ。群馬の山間部の町の中心付近には大体「かみつけ信用組合」の支店の看板がある。最初に見たときは「噛みつけ!」とけしかけられているような気がしたのだが、「上野」では読みにくいのと「こうづけ」とも読めるので、誤読をさけて平仮名にしたのかもしれない。

  天つ風 雲の通ひ路 吹き閉じよ 乙女の姿 しばしとどめむ

 と詠んだのは僧上遍昭だそうあるが、天つ風の「つ」は今で言う「の」の意味の格助詞である。上野国(かみつけのくに)、下野国(しもつけのくに)とは元々、上(かみ)の、または下(しも)の毛の国という意味だ。現在の群馬県と栃木県はかつて併せて毛野国:「けの」、または「けぬ」と言われていた。中心には毛野川(けのかわ、けぬかわ)、現在の鬼怒川が流れている。


 昨日はまた土曜出勤だったのだが、早めに仕事が片付いたので、前回たにさんやPawpawさんと行くはずだった足利の珈琲屋台アラジンへBMW R100GSに乗り、行ってきた。この冬からアラジンはそれまでの夜間営業に加えて昼間(午後)の営業を始めたのだが、スキンヘッドの兄弟は頭まで日に焼けていた。(日焼止めクリームを頭まで塗ったほうが良いな…)マスターのジローさんが目の手術をしたことを聞いてビックリした。今は快方に向かっている。

 足利に通いだして早、十数年。気がついたら常連客の末席に加えてもらえるほどになったが、常連さんは足利市内の方はもちろん群馬県の桐生や太田からもちろん、佐野や岩舟町などからも来る。私の住む埼玉県は神流川や利根川で群馬県と隔てられているので、それほど県境を跨いだ交流は少ない気がするが、足利市は様々なナンバーのクルマが行き交う街である。冒頭に書いたようにかつては毛野という一つの国だったことを彷彿とさせる。この地域を「両毛」と呼ぶ結縁である。


 両毛とは狭義には、群馬県の桐生市太田市館林市、栃木県の足利市佐野市を指すようだが、非常に人的物的交流が盛んで、文化的に、経済的に、非常に近い間柄にある。(不思議なことに言語的には近くないような気がする。言葉の語彙やアクセントがかなり違う感じがする)

 現在、この地域で共通して町おこしに取り組む動きがあるようで、その一つが「麺の里」である。
http://www.ftnet.or.jp/goshi/index.html


 佐野ラーメンはいち早く全国にその名が轟いたが、佐野ラーメンに続けと、足利の蕎麦、桐生のうどん、そして太田の焼きそばである。昨日は道すがら太田の焼きそばを食した。(やっぱり私は食いしん坊)

 私は峯岸大和屋という和菓子屋さんがやっている焼きそばを食べた。お昼どきでお店は非常に混んでいた。クルマで行くと駐車に困るかもしれない。焼きそばはやや平べったい太い麺でどちらかと言うと蒸し焼きに近い、やわらかくネットリとした食感であった。ソースは和菓子屋さんのせいか、やや甘め。キャベツと青海苔だけのシンプルなものだが美味しくいただけた。私は中盛りを頼んだのだが十分であった。値段は中が315円、非常にお手ごろである。

 佐野ラーメンは何回も食べたことがある。いずれ桐生のうどん、足利の蕎麦を制覇したい。