1年くらい前に Chromebook (Asus C300) を購入し、16GB のUSBメモリーに crouton をインストールし Ubuntu 'trusty' (14.04LTS) を起動できるようにして使っていた。
徐々に crouton の起動時間が長くなり全体的に動きももっさりとしてきて、どうしたものかと思っていたところ、Chromebook を出荷維持状態に戻す Powerwash を知ったので実行してみた。しかし Powerwash 後、USB の crouton にアクセスできなくなってしまったのでついでに、初期化して crouton を再構築してみた。なんとか xenial ( Ubuntu 16.04LTS ) をインストールすることができ、購入直後のように機敏な動きが復活した。自分のために顛末をメモしておく。もし私のメモを参考にする方がいらしゃる場合は自己責任でお願いしたい。またPowerwash やデペロッパー・モードでローカルのデータは消去されるので注意されたい。
【参考】
ChromeOS の Powerwash および デベロッパー・モードへの移行の説明は省略する。私の場合、外付け USB メモリに crouton をインストールすることで本体のメモリを消費しないようにしてみた。
まず USB メモリを ext4 でフォーマットしてラベル(仮に LABELNAME とする)をつける。デベロッパーモードで ctrl+alt+t として crosh を起動し次に shell を起動する。
USB メモリ を差し込んで 'sudo fdisk -l' などで USB メモリのデバイスファイルを確認しておく。ここでは仮に '/dev/sdX' だったとする。続いて shell で以下のコマンドを入力すると ext4でフォーマットされる 。USBメモリ内のデータは消去されるので注意が必要だ。
sudo umount /dev/sdX
sudo mkfs -t ext4 -L LABELNAME /dev/sdX
フォーマット後 USBメモリ を抜き差しすると /media/removavle/LABELNAME に自動的にマウントされる。
https://goo.gl/fd3zc から crouton をダウンロードし USBメモリにディストロをインストールする。crouton がサポートする Ubuntu のバージョンは 12.04LTS や 14.04LTSであるが、前者はこの4月に Ubuntu としてのサポートが切れるし、後者も同様のサポートが2019年までである。せめて 16.04LTS (xenial) がインストールできないかといろいろやってみた。どうも xenial の unity をインストールするとうまく起動できないようである。検索するといくつかのバグレポートが見つかる。
自分の力では使えるようになれないなと諦めかけていたところ、試しにデスクトップ環境を unity から xfce に変更してみたらアッサリと起動することができた。実質的に Xubuntu 16.04LTS を使用できた。(未確認だがひょっとしたら Gnome でも起動できるかもしれない)
crouton をダウンロード後、以下のコマンドを実行する。
sudo sh -e ~/Downloads/crouton -r xenial -t xfce -p '/media/removable/LABELNAME/'
Xubuntu 16.04LTS のシステムファイルのダウンロードやインストールが始まるので回線状況にもよるがかなり時間がかかる。
インストール後は
sudo sh /media/removable/LABELNAME/bin/startxfce4
で Xubuntu が起動する。
起動後は必要なパッケージをインストールすればよいが、特に 'sudo apt install language-pack-ja' として日本語化しておくと使いやすいだろう。私はいつも日本語入力に 'fcitx-mozc' を使用している。これと 'fcitx-autostart' をインストールして後者を自動起動するアプリケーションに設定しておけば起動と同時に日本語入力ができる状態になる。
また私の Chromebook は日本仕様でキーボードは日本語キーボードなので Xubuntu のキーボードのレイアウト設定で 英語(US)キーボードのレイアウトを削除し、日本語キーボードを追加した。
この記事自体を Chromebook の crouton で走らせている Xubuntu で書いている。非常に快適である。しばらくこの環境で使い続けようと思っている。