前回に引き続きハロウィーンねたである。私は畑のそばに住んでいる。自宅そばはほとんど畑という農村地帯である。その畑の中を走る道を、車で職場まで通っている。
今日も畑のそばの道を走って帰宅を急いでいた。すでに日は暮れてあたりは暗闇に包まれていた。その暗い夜道を自動車で走っているとヘッドライトの明かりに二人の魔女が現れた。
マジビビった。手に菓子袋のようなものを下げていたのでハロウイーンの仮装だと気がついたが、もうちょっと衣装がリアルだと叫び声を上げたかもしれない。
ハロウィーンの仮装は都会でやるから面白い。人通りの少ない暗がりの田舎道でやったらそれは「きもだめし」だ。まったく田舎でハロウィーンがはやらないでほしいと思った。
前回同様、ここまで考えてあることが浮かんだ。日本人留学生射殺事件である。今の若い人たちはこの事件を知らないかもしれない。
1992年10月17日、ルイジアナ州バトンルージュにAFSを通じて留学していた日本人の高校生、服部剛丈(はっとり よしひろ、1975年11月22日生まれ、当時16歳)が、寄宿先のホストブラザーとともにハロウィンのパーティに出かけた。しかし、訪問しようとした家と間違えて別の家を訪問したため、家人ロドニー・ピアーズ(当時30歳)から侵入者と判断されてスミス&ウェッソン社製の.44マグナム装填銃を突きつけられ、「フリーズ(Freeze「動くな」の意)」と警告された。
しかし、服部は「パーティに来たんです」と説明しながらピアーズの方に微笑みながら進んだため、玄関先、ピアーズから約2.5mの距離で発砲され、出血多量により死亡した
まったく痛ましい事件である。服部くんのご両親はその後たしか米国で銃規制推進の運動にご尽力されていると聞く。私も米国で拳銃保持が規制されることを願う。
ハロウィーンというと、この痛ましい事件が思い出されてならない。そのせいもあるのか個人的にはこの催し物がどうも好きになれない。