田舎者Yの日記

定年退職して農業に従事している者のブログ

(海外からスパムコメントが続きましたので、しばらくコメントは承認制にします。)

Puppy を飼いならす(Firefoxを入れてみた)

 前項に書いたようにPuppy Linux を古いノートPC (Sony Vaio PCG-FX11G/BG) にインストールした。HDDにインストールしたことで保存容量に余裕が出たので、若干カスタマイズしてみた。

 特に Firefox 3.5.2 のインストールには苦労した。結論からいえばできたのだが、PCが旧型なのでウェブアクセス、描画が非常に遅い。YouTubeなどはコマ飛びがひどくて見るに耐えない。私は Firefox に慣れてしまったのとアドオンが使いたかったのでインストールしたが、単にウェブを見るだけなら付属のブラウザ Sea Monkey で十分であろう。
 なお、puppy は英語で子犬の意味である。Puppyの日本語サイトでは、「Puppy のしつけ方」「名犬に育てる」など犬をシャレたタイトルの解説記事がある。私もそれに倣って、カスタマイズをPuppy を飼いならす、としてみよう。

rootにパスワードを設定した

 詳細は前項で書いたのだが、HDDへインストールしたので、rootユーザにパスワードを設定してみた。コンソールから"passwd"のコマンドを入力するだけである。パスワードを設定しないと電源を入れて自動的にXウィンドウが起動しデスクトップにアクセスされてしまう。Windows 95 や Mac の System 7 などはシングルユーザOSでパスワード認証はなかった。この方が起動が速いのでこういう設定もアリかもしれないが、個人的にはパスワード認証をせずにログインすることに若干抵抗がある。そこで設定してみた次第だ。設定後は起動後、CUIでログインする必要が出てくる。

 ちなみにadduser で一般ユーザを追加することもできるが、使用権限のせいかXウィンドウがうまく起動しない。無理にマルチユーザにしない方が使いやすいかもしれない。(以前、自分が同じようなことを書いていたことを知って、ちょっと驚いた。)

無線LANでネットに接続

 私はBufalloの無線ルータ WER-A54G54 と無線カードを持っている。ちょうど下記サイトと同じ機器だったので参考にして接続設定を行った。うまくインターネットに接続することができた。無線LANカードを認識できたことも驚きだったが、意外と簡単にルータを検索して接続できたことに驚いた。

Puppy Linux の AirStationへの接続

Firefox 3.5 のインストール

 Mozilla のサイトから Firefox の tar.gz 形式のファイルをダウンロードして展開した。しかしいくつかのファイルが無いとの警告が出て実行できなかった。具体的にはlibdbus-glib-1.so.2 がないとのエラーメッセージが表示された。後で述べるような方法で libdbus-glib-1.so.2 をインストールした後で、libdbus-1.so.3 がないというエラーが発生した。それをインストールした後ではエラーが起こらずに Firefox が起動した。おそらく、Puppy 4.20 で Firefox 3.5.2 を起動するのに必要なファイルは、 libdbus-glib-1.so.2 と libdbus-1.so.3 のようである。

libdbus-glib-1.so.2 と libdbus-1.so.3 を用意する

 ウェブで検索するとその足りないファイルを適当に探してインストールしたという主旨の記事があったので私も真似してみた。debianのパッケージを利用した、と書いてあるサイトがあったので私もdebian (lenny) のパッケージをダウンロードしてみた。しかしうまくコンパイルできなかった。devx_420.sfsファイルを導入してgccコンパイラを導入したがそれだけでは済まなかった。私の理解を越えていたのでdebianのパッケージを流用するのは断念した。
(ちなみにこれも後で気がついたのだが、Puppy をハードディスクにインストーした場合、sfs ファイルを /mnt/home に置いて再起動してもロードしない。sfsをクリックすればマウントするのでその後sfs内のファイルを同名のシステムディレクトリにコピーすればsfsを利用できる。)

 いろいろと悩んだ末、Puppy LinuxSlackwareをベースに作られたという記述を思いだし、Slackwareのサイトで探してみた。これでFirefox を起動することができた。

 私が試した手順は以下のとおり。(とにかく素人のことなので、正しい手法ではないかもしれない。一応今のところ動作はしている。)
もし私の手法を参照する際、お使いのバージョンによりファイル名中のバージョン番号を適宜読み替えてください。

  1. Slackwareミラーサイトへアクセス。私のPuppy は現時点で最新の4.20なのでおそらくは現時点で最新のSlackware 12.2が使えるだろうとあたりをつけた。私は実際にはこちらのミラーを利用した。
  2. dbus-glib-0.74-i486-2.tgz をダウンロード。展開すると展開したディレクトリの./usr/lib/ に libdbus-glib-1.so.2.1.0 というファイルがある。これをシステムの /lib にコピーし、libdbus-glib-1.so.2 とリネームする。
  3. dbus-1.2.6-i486-1.tgz をダウンロード。展開すると展開したディレクトリの./usr/lib/ に libdbus-1.so.3.4.0 というファイルがある。これをシステムの /lib にコピーし、libdbus-1.so.3 とリネームする。
  4. その後、Firefox が起動できるはずである。

 Firefox を起動後、いつもと同じように Mozilla Weave をインストールしてブックマークなどを他のPCと同期した。非常に便利である。しかし、最初に述べたようにかなり遅い。古いPCで最新バージョンのアプリケーション(Firefox)を使うこと自体に無理があるのだろう。

 しかしよく考えてみれば使えることすら非常に不思議で、すごいことである。私のオンボロPCは元々 Windows Meがインストールされていたのだが、例えばその十年くらい前のPCに IE8 を走らせることは可能であろうか。不可能に近いことだろう。それを思えば、Linuxの懐の深さを感じずにはいられない。