田舎者Yの日記

片田舎の元バイク乗り・Linuxユーザ、つまり変わり者のブログ

(海外からスパムコメントが続きましたので、しばらくコメントは承認制にします。)

ETV特集「ロシア革命 100年後の真実」に思い出したこと

 11月25日(土)にETVで放送された「ロシア革命 100年後の真実」を見た。見たと言っても漫然と見ていたので私の感想は大したものではない。しかし1917年に2月革命、10月革命が起こっているのだから、確かに100年たったのか。私は歴史には全く詳しくないのだが、それでもロシア革命には歴史の素人なりに思い入れがある。

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  私はちょうど70年代の日本経済が高度成長をしていた頃に、少年時代を過ごした。先の東京オリンピックのことはよく覚えていないのだが、子どもの頃に大阪で万博(バンパク:万国博覧会)があった。アポロ11号が月面に着陸した。またTVでは「サザエさん」の放送が始まった。放送開始直後、私はカツオ君より年下だったのだが、今や波平さんより年上になってしまった(あの頃は東芝がスポンサーを降りることになるなんて想像すらできなかった)。以前映画で「20世紀少年」を見たときにあまりに自分の子ども時代にドンピシャな時代設定だったので驚いたことがあった。きっとケンヂやオッチョは私と同級生か、年が近いことだろう。

 さてさて、子どもの頃の日本社会といえば学生運動も全盛期だった。機動隊と全学連の東大安田講堂での攻防があり、今では信じられないことであるが東大入試が行われなかった年があった。そのうちによど号ハイジャック事件連合赤軍の凄惨なリンチ事件、浅間山荘事件と続き、急速に若者の左翼運動は勢いをなくして行ったと個人的には思っている。そんな左翼運動に勢いがなくなり、無気力・無責任・無関心などの三無主義あるいは五無主義なんて言葉が言われ始めた頃に、私は高校へ進学した。

 そこで初めて「世界史」を勉強したのだが、当時、私がお世話になった先生は「古い時代の世界史はある程度の広さの地域間の交流に限定されていて、真に世界史と言えるものではありません。真なる世界史は近現代に始まります」などとおっしゃって、たしか19世紀あたりから授業を始めたのだった。隣のクラスは古代から始まるいわゆる「通史」での授業だったので、非常に不満を覚えたものだった。たしか私たちの先生はロシア革命にかなり長い時間を割いていたように思える。

 今にして思えば、おそらくは私の恩師も労働運動に思い入れがあったのかもしれない。とにかく私にとってロシア革命といえば、古代ではなくいきなり19世紀から始まった、しかもロシア革命にかなり時間を割いた高校時代の世界史の授業を思い出してしまうのだ。

 

 NHKの番組を見ながら、かなり私のロシア革命に関する知識はイイカゲンだということを悟った。そうかふむふむ、そういう流れだったか、と思いながらみていた。また私はそこはかとなくレーニンに対して憧れのようなものを感じていたが(おそらく先に述べた高校時代の授業が影響していたのかも)、実際は相当えげつないと思った。
 民衆蜂起といえば格好が良いが、要はレーニン自身も暴力による革命に舵を切っていき、一千万人を超えるともいわれるほどの死者を出してしまう。彼が批判されるのも仕方ないのかもしれない。まったく私見なのだが革命家とテロリストの差なんて紙一重なのかもしれないな、と思った。

 特に今回のEテレ特集で、モスクワ南部の農村で革命政府(ソビエト?)が農民に対して毒ガス兵器を使用した記録が見つかったと報じでいたのが、番組の目玉だったと思う。税の徴収に苦しむ農家たちが中央の指示に反して、モスクワの闇市場等に農産品を供給して自分たちの生活を守ろうとしたのを毒ガスで封じたのだ。まったくおぞましい行為だ。かつてのイラクフセイン政権どころではない。革命後、レーニンはのちのKGBとなる組織を作り次々と反革命分子を排除(殺害)していったのだ。理想の社会を作ろうと翻弄している中、理想を追求するがあまり傍目からみると暴走などとは言えないくらいひどいことをやってのけてしまったのだ。番組中では歴史家の方が非常によくそこらへんの事情をまとめてらっしゃったと思うのだが、とにかく私は漫然とみていたので詳しくは思い出せない。

 

 たしか番組中でプーチン大統領ロシア正教の教会でミサに参加するシーンがあったが、教会やキリスト教関係者もロシア革命で弾圧された。壁が分厚く、外に音が漏れにくい教会が処刑の現場として利用されたこともあったようだ。モスクワ市内の高校では(かなり裕福な子息が通う学校のようにみえた)、近年の歴史教育ロシア革命の記述の見直しがされているようで、革命を今でも支持する学生がいる一方、革命はロシアには必要ではなかったと考える学生もいるようだ。ロシア共産党は現在のプーチン政権下でも野党第一党であるのだが、共産党を支持しない人々もいる。そういえばロシア革命から100年の節目の年だったのだがロシア政府は一切これに関する公式行事を行っていない。そんなことからも今のロシアの世論を推測できるのかもしれない。

 

 話はまとまらないのだが、とにかく私はロシア革命の特集をみながら、自分の高校時代、特に世界史の先生などを思い出していたのだが、実を言えば私は世界史が大好きである。大好きなので自分の受験のときに試験科目に選んだのだが、おそらく私が第一志望の大学を落ちだ原因の一つは世界史を選択してしまったことだと思う。自分の子どもにも世界史は面白いし大人になって役に立つよ、と話しても日本史を勉強している。試しに検索してみたら河合塾のデータのようだが、例えば2017年度のセンター入試では世界史Bの受験者数が日本史Bや地理Bの受験者数より圧倒的に少ない。日本史B受験者が約16万7千人に対して世界史Bは約8万7千人。粗く見積もれば約半分である。
 世界史は空間的広がりが日本史よりも広いので受験生から嫌われるのはやむを得ないかもしれないが、世界史好きなイチ市民としては非常に残念だ。
 残念と思う一方、自分自身も世界史に関する知識がかなり怪しいので、また近いうちに世界史の勉強をやりなおしたいものだと思ったのでした。

 

 なお、社会に出て最初の職場には新左翼出身の同僚(先輩)が何人かいた。そんな影響で労働運動に多少私は引き込まれてしまったのだが、今はネット右翼の意見にも賛同するイデオロギー的に左だか右だかよくわからないものになってしまった。昔なら「ノンポリ」と言われて嫌われる立場なのかもしれない。

 そんな私でも一度だけインターナショナルを歌ったことがある。職場のあやしい先輩に「今の若い者はインターナショナルも知らないのか」と言われたことがあるのだが、多分現代の若者でこの歌を知っている者は皆無だろう。ちょっとEテレの番組を見ながら昔歌ったことも思い出した。