田舎者Yの日記

片田舎の元バイク乗り・Linuxユーザ、つまり変わり者のブログ

(海外からスパムコメントが続きましたので、しばらくコメントは承認制にします。)

ブラジリアンの店で飲んで気づいたこと

 不定期更新の私のブログもすっかりブラジルの話題ばかりになってしまった。それというのも我が家からそれほど遠くない場所に群馬県邑楽郡大泉町という町があるからだ。大泉町は全町民の実に一割以上が外国人、しかもそのほとんどが日系ブラジル人という町だ。一部では日本の「リトルブラジル」と言われている。

 実はひょんなことから、私はこの町の何人かの日系ブラジル人の若者と面識がある。そのうちの一人がお店を開いたというので先週末行ってみた。その若い私の友は、ブラジル料理の店を開いたと連絡してきたので行ってみたのだが、料理屋というよりは実際は飲み屋というかバーだった。私はあまりお酒が好きではないので少し困ってしまった。事前にアプリでメッセージを交わしていたあたりから嫌な予感がしていたのだが的中してしまった。結局ブラジル料理も食べられたのでよかったんだが、酔って前後不覚になる前に帰ってきた。うーん、やはりお酒はちょっと苦手。

 

 地図アプリを片手にようやくお店にたどり着いたとき、あいにく私の友は外出中で、代わりに彼の母親が店番をしていた。(開店時間なのに店主がいない、ってやはりラテン系だ!)ところでこのお母さんは片言の日本語しか話さないのでちょっと困ってしまった。私の他に客はいなかった。
 拙いけれど、彼女は知っている日本語で一生懸命に私に話しかけてくる。そこでダメ元で、これまた怪しい私のスペイン語で彼女に話しかけてみた。

 「まぁ、スペイン語はなすのね!スーバラシー!」と、しばらく私が怪しいスペイン語で話し、彼女が猛烈な速さのポルトガル語で私に返答をする、という奇妙な会話が始まった。

 彼女が盛んに言っていたのが「スペイン語ポルトガル語、よく似てる。ダイジョブ!」ということだった。私も何回かブラジル系の子どもとスペイン語を話すペルー系の子どもが仲良く遊んでいるところを見てきたのだが、自分が当事者になってはっきりとわかった。ポルトガル話者はある程度スペイン語がわかる。

 わかる、というか元々似ている言語だし、彼女の母国のブラジルはスペイン語圏の国々に隣接していることもあって、もしかしたらスペイン語を習ったことがあったかもしれない。いや、彼女もスペイン語にそれほど詳しい感じではなかったから、それはないか。やはり自然に理解できるのかもしれない。

 

 ところで現在、スペインではカタルーニャ州の独立を巡って対立が高まっている。私も少しカタルーニャ語の語彙を調べてみたのだが、素人考えだが、ひょっとしたらスペイン語(正確にはカスティーリャ語か)とカタルーニャ語の異差って、スペイン語ポルトガル語くらいなのかもしれない。少なくとも私が少し前NHKEテレで見ていた「旅するスペイン語」(第1期か?)で出演されていた平岳大さんが番組中に遭遇したバスク語よりは、ポルトガル語の方がまったくスペイン語に近い。ポルトガル話者とスペイン語話者がお互いに意思疎通できるのも不思議はないのかもしれない。

 

 日本にいることをすっかり忘れさせてくれるような会話に疲れてきた頃、ようやく店主である私の友が帰ってきた。もちろん彼は日本語もポルトガル語も流暢に話す。
 初めて彼と会ったときは冗談ばかり言うヘラヘラしたヤツだったのだが、店主としてカウンターでカクテルを作る彼はとても凛々しい。お店を立ち上げるにあたっていろいろと苦労もあったことだろうし、週末でこの客の入りだと先々が心配なのだが、立場が人を変えるのかもしれない。しばらく会わないうちに本当に大人になった。

 結局最後はブラジルで有名なカクテルであるカイピリーニャをいただいたのだが、甘く優しい口当たりと裏腹に結構強い酒だったようだ。カイピリーニャと、よく聞かないと理解できない彼の母の早口のポルトガル語にヘロヘロになりながら家路へと急いだのだった。