田舎者Yの日記

片田舎のバイク乗り・Linuxユーザ、つまり変わり者のブログ

在日外国人が0にならない理由

 前回の記事はたくさんの方にブックマークしていただきまして感謝申し上げる。もう少し私の持論にお付き合いしていただける方がいらっしゃるようだったら幸いだ。

はてなブックマーク - グローバル化する地方 - 田舎者Yの日記

 記事のURLの都合で今回も短めのタイトルにしたのだが、ここでいう話は群馬県大泉町太田市を中心とした、主に在日ブラジル人、ペルー人に関する話だ。しかしもう少し広い範囲に適用できる例もあるかもしれない。

 ブックマークコメントの中にいずれ外国人たちもこのままでは去って行くだろういうものがあった。事実、在日ブラジル人の数は減少傾向にある。

在日ブラジル人 - Wikipedia

 減少の理由はリーマン・ショックもあって日本の景気動向が芳しくない中でブラジル本国の経済が好調だというが最大の理由かもしれない。個人的に知っている在日ブラジル人複数いるのだが彼らの話から、その他にも大きな転機が2つあったようだ。

 1つめは日系人帰国支援事業だ。2009年の麻生内閣時に打ち出された政策だった。日本の経済状況の悪化を受けダブついた日系人労働力を解消するため補助金を出して帰国してもらう政策だった。たしか補助金を利用して帰国した者には3年間再入国が認められないのだった。

日系人帰国支援事業の実施結果|厚生労働省

 私が知るブラジル少年(今はもう成年)の家庭もこのときに父親が帰国した。しかし子である彼と母は日本に残った。離散家族になってまで彼らはなぜ日本に残ったか。のちほど私の考えを申し上げる。

 2つめの転機は2011年3月の東日本大震災だった。地震がほとんどない南米大陸の東側から来た彼らは随分と不安になったに違いない。でも彼らを帰国へと駆り立てたのは地震よりもむしろ原発事故だったようにみえた。関東北部でも当時は放射性物質の飛散が話題になった。これで帰国した家族もいた。

 しかし、私の記憶によれば例えば大泉町の外国人数は東日本大震災前でも5千人くらいだったと思う。現在と大きく違わない数だと思う。
 このことに関する私の考えは以下の通り

生活の基盤が既に日本にある

 前回の記事の中に YouTube の動画を挿入したのだが、この中に家を立てた日系人の話が出てくる。私が知る家族の中にも戸建ての家を購入している方がいる。既に生活の基盤が日本にあり今さら帰国できない、する気がない、という人も少なからずいる。同じ動画にスーパータカラが出てくる。日系人相手の大型店だが最近は日本人観光客も受け入れている。タカラさんの経営者たちも今さらそう簡単に日本から撤退できないだろう。日本人をターゲットにした宣伝活動をさらに強めるのではないかと個人的に予想している。
 しかしよく考えてみれば先例があるのだ。戦後の在日朝鮮人韓国人はその典型だ。「朝鮮人朝鮮半島に帰れ」という言説をたまに聞く。彼らも生活の基盤が日本にあって帰国しないのだろう。それと似たような構図であろう。

移住2世の問題

 私には大人の日系人よりは子どもたちの知り合いが多いのだが彼らの多くは日本で生まれ育っている。流暢に日本語とポルトガル語やスペイン語を話すが、日本のアニメやテレビ番組をよく見ている。私が見たところ、メンタリティは日本人だ。私は柔道経験者でたまに地域の試合などに参加することもある。そこであるブラジル人少年にあったのだが、外観はまったく日本人だった。本人から言われるまでブラジル人だと気がつかなかった。一生懸命に柔道に打ち込む姿は日本人よりも日本人らしい。この子の家庭が前述の帰国支援事業で離散家族になったウチだ。日本が大好きな彼は帰国する気にはなれなかったのだろう。
 もちろん良い子ばかりではない。私は直接は知らないが犯罪行為を繰り返すグループもいるようだ。おそらく彼らは日本の社会にうまく適用できていないのだろう。さりとて大きくなって帰国してもこれまたうまくいかないのは目に見えている。だから日本に残っているのだろうと想像する。

 それから2世の子たちの何人かと私は Facebook でも友達なのだが、彼ら彼女らは大概恋人がいる。この分野での行動パターンはまさに「ラテン系」というべきか。日本人の若者とは異なっている。私も何回か日系人が利用するスーバーで買い物をしたが、スーパー内で抱擁し合うカップルを何回か見かけた。日本の、特に田舎のスーパーではなかなか見られない光景だ。
 こういうと人種差別的に聞こえるとは思うが実際彼らは多産だ。私が知る子たちも兄弟の多い大家族が少なくない。一家で帰国していまう例も見てきたが、なかには前述の柔道少年のように一部が日本に残る例もある。だから在日外国人が完全にいなくなることはないだろうと私は考えている。

流入元の多様化

 前々回の記事でも書いたのだが、この地域はブラジル系の人が多いことは多いのだが、最近はそれほど単純ではない。「多国籍化」の傾向が見られる。これも大泉町の外国人数が減少しない理由の一つではないか。私は最近あるイスラム教徒が多い国から来た少年と知り合いになった(多少日本では珍しい国なので個人が特定されてしまうかもしれないので名前は伏す)。どうも太田市内にモスクもあるようで、いくつかの国から来たイスラム教徒とともに金曜礼拝などを行っているようだ。
 少し前にミャンマーで迫害されているロヒンギャの人が日本国内で難民認定されないことがニュースになっていた。彼らが住む館林市もこの地域のそばである。おそらく多くの人が気がついていないと思うが北関東、あるいは他の地域でも、多国籍化が静かに進行しているのだと私は見ている。

群馬・館林のロヒンギャ族、難民認定されず8年:朝日新聞デジタル


 以下は私のまったくの想像になる。日本の地方、田舎はもともと人間関係の軋轢が凄まじい。老後ののんびりした生活を夢みて地方に移住して失敗する日本人も少なくないはずだ。しかしその一方で大泉町のように比較的大きい外国人(この場合はブラジル人)コミュニティができあがると、もちろん地域住民との軋轢、トラブルが多発する。しかしそれが日常茶飯事となると地域住民が根負けするというか、閉鎖的な地方の住環境にクサビを打ち込んだような格好になり、逆にいろいろな国籍の人が集まる誘因になるのではないだろうか。想像の域を出ない推論だが私にはこうみえてならない。

 大泉町の世界グルメ横丁にはいかに多くの国の人が出店しているかは以下のページから知れる。もちろん町外から出店している方もいるはずだが屋台の大きさからそれほど遠くから来ていないだろうとも想像できる。日本国内で都会はもとより、地方でも様々な国籍の方が定着していることが想像できる。

群馬県邑楽郡大泉町 大泉町観光協会 日本グルメ、ブラジルグルメ、ブラジル料理、インドグルメ、韓国グルメ、グルメテント大集合、B級グルメ 関東


 今から二十数年前、私はペルー出身の若者に会ったことがあった。聞けば当時勢力を伸ばしつつあった極左ゲリラ「センデロ・ルミノソ」に日系の親戚は狙われて殺されたそうである。日本人が日系外国人労働者導入の緩和を図った時期にこれに乗じて来日したらしい。「日本はヒトが死なないから(殺されないから)イイ」と言っていたことを久しぶりに思い出した。おそらく最近の若い方で在ペルー大使公館人質事件のことも知らない方もいるのではないか。政情が不安の時期があったし今でも完全に解決しているわけではなさそうだ。

在ペルー日本大使公邸占拠事件 - Wikipedia

 うちの近くにもミャンマー人が住んでいるが民主化前に難民として来日したのだと思った。また外国人研修生が脱走して行方不明になるというニュースも時折耳にする。「日本に行きたい」と思う外国人は現在のところ相当数いると思う。日本はヨーロッパ諸国と比べると難民受け入れには厳しいと聞く。しかし一旦入国審査を緩めれば今のドイツに近い状況が生まれる可能性もなくはない。また日本の少子高齢化は著しくある程度外国人労働力を導入していかないと様々な産業、住民サービスなどがうまく立ち行かなくなることも予想されなくもない。いずれにしても私達日本人は難しい選択を迫られてるのだと思う。

 

 ところであとで気がついたのだが、私が前回の記事で紹介した動画の公開者は外国人犯罪追放運動なる団体だった。実は私も犯罪を繰り返す外国人は国外に追放すべきと思ってきた。ところで私が紹介した大泉町は2013年暮れ頃から発覚した冷凍食品に毒物が混入した事件の舞台だ。

アクリフーズ農薬混入事件 - Wikipedia

 私はこの事件の一報を聞いた時に外国人労働者の犯行の可能性もあるのではないかと思った。実際は日本人による犯行だった。
 自分の不明を恥じるとともに犯行に国籍は関係ないなとも思った。もちろん犯罪を誘発させる環境要因はあるだろう。低賃金で劣悪な環境に働く者は管理者、管理会社、ひいては国に反感を抱くことがあるということは容易に想像できる。犯罪を繰り返す外国人はもちろん国外退去させるべきだと思うが、犯罪を起こさせないような仕組みを考えるほうが犯罪抑止の実効性が高いのではないかなと思っている。