以前 NHK の「ためしてガッテン」でどうして顧客満足度調査の満足度はいつも高いのか、というような話題を取り上げていた。満足した客が調査に返事をする可能性が高いから、というような話であった。
昨日以下のような調査をみかけた。
調査リポート:高校生のスマホ普及率は15%――リクルートが高校生のWeb利用実態を調査
街頭でも結構スマホを持ち歩いている高校生を見かけるので、そうなんだろうなと思ったのだが、ちょっと以下の部分にひっかかる。
mixi、Twitter、Facebookの認知率はほぼ横並びで90%を超えているが、利用率には若干の差がある。Twitterが34%なのに対し、mixiが23.4%、Facebookが12.7%という利用率になった。
というのも昨年12月の調査で、大学生は Twitterをほとんどしていないという調査結果が公表されているからだ。
大学生のTwitter非利用率は8割弱、理由は「興味がない」「面倒くさい」など
Twitterを「利用している(閲覧のみも含む)」という大学生は23.4%にとどまり、「登録しているが全く利用していない」が12.3%、「登録していない」が64.3%と、非利用者が多く見られた。利用しない理由では、「興味がない/なくても困らないから」や「常に更新しないといけない感じがする/面倒くさいから」が上位に挙がった。
一方、Twitterを除くmixiなどのSNSを「利用している(閲覧のみも含む)」という大学生は71.8%と多数を占め、「登録しているが全く利用していない」は6.0%、「登録していない」は22.2%だった。サービスごとの利用率ではmixiが96.6%と圧倒的に多く、以下はモバゲーが18.4%、GREEが14.3%と続いた。
二つの調査は対象が高校生と大学生、それから調査時期も異なる。でも十代後半から二十代前半でそれほど年齢が異なるとも思えぬし、実施時期も1年は離れていない。それで特に Twitter と mixi の利用率に関してこれほど差が出るものだろうか。
ひょっとしたら Twitter がスマホの普及とともに若年層にも人気が出てきたのかもしれない。それにともなってそれまで人気だった mixi が廃れてきたのかもしれない。
でも冒頭の「ためしてガッテン」の話ではないが、これは本当に集団を代表している値なんだろうかと思ってしまう。というのも両者ともインターネットによる調査だからだ。
以前、国政選挙などの際に事前のニコニコ動画などのアンケート結果が実際の選挙結果と大きく異なるというような報道もあった。それだけいわゆる「ネット民」の行動は世間一般のそれとは異なっている。今回の調査もネットコミュニケーションを頻繁にする者たちの意見が偏重されているのではないだろうか。
せめて街頭アンケートでもやってくれたら、と思うのだが、この種の調査は非常にお金がかかるのだろう。それに街頭調査に応じる層というのもひょっとしたら何らかの偏りがあるかもしれない。偏見かもしれないが私は街頭調査はことごとく断る方で、調査に応じる人の気がしれないと思うからだ(失礼)。
簡便で安価で精度のよい任意抽出法ってないものかな、と記事に思った。