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田舎者Yの日記

片田舎のバイク乗り・Linuxユーザ、つまり変わり者のブログ

荒天のなか天文台へ

 11月13日は堂平天文台で星空観望会が予定されていた。当日は風雨の強く当然観望会は中止。しかし私は職場帰りに雨風で視界が悪いなか堂平天文台へ行ってきた。それは私の声がけに興味を示してくれた方々と天文台の皆さんと会うためであった。

 そもそもの発端は、私がバイク・ツーリングの途中で立ち寄った堂平天文台で望遠鏡を制御するパソコンが古すぎて壊れたら心配だという話を聞いたことにある。私はこのことを Linux のユーザーズ・グループのメーリングリストに投稿し、おそらくは解決方法がわかるであろう Pawpaw 氏に連絡し、Twitter でつぶやき、ついでに以前同僚だった先輩に連絡したのだった。この先輩は私よりもはるかに制御に詳しい方である。

 多くの皆さんに連絡すれば何かしら良い解決策が見つかるだろうと考えられるありとあらゆる方向へ情報を投げかけてみた。そして徐々にいろいろな方々から支援の申し出があった。ただ、声をかけたすべてから返事がくるとは思っていなかった。
 これは私の大きな誤算だった。それだけ堂平天文台の魅力的だということだろう。

 …どうやって、この先まとめていけばよいだろう。何よりも、肝心のときがわ町にどう説明して、これからの活動を承認してもらえるだろう。

 天文台のボランティアの方々はこの施設を運営しているときがわ町に大変感謝している。この天文台は町にとっても重要な観光資源、シンボル的な施設である。したがって強いて言えば、どこの馬の骨ともわからない連中に勝手にいじられて壊されては大変だ、との心配が常にある。ここからの数ステップが非常に重要なのかもしれない。


 さて、肝心のTさんにお会いすることはできなかったのだが、私の先輩のお仲間の方々とお話することができたし、当直のYさんからいくつかお話を聞くことができた。お言葉に甘えて改めていろいろと施設を見させていただいた。

東京天文台が残した備品たち

 いろいろと話を聞く中で壁面にいろいろ変わったアイテムがあることに気がついた。私は特に時計が気になった。


old_clock
 電気でコイルに磁場を発生させてネジを巻くことなく動き続ける振り子時計を見つけた。もちろん普段は電源が入ってなく使われていない。いわゆる電気時計か。側面に「東京天文台」と「27.10」の文字。昭和27年10月に設置されたものか?しかし天文台は1956年(昭和31年)開設のはずなので変である。都内から持ち込まれたものだろうか?


sidereal_time_clock1

sidereal_time_clock2
 これまた、不思議な時計。文字盤が二つあり、片方は通常の時間、もう片方は恒星時を刻んでいるらしい。中も見せてもらったのだが複雑な歯車が組み合わされていた。これは何と廃棄する予定のものであったらしい。たしかに今となっては役に立たないのかも非常にもったいない。捨てられずに残ってよかったと思った。

天文台上部に上がった

 通常は保守作業のためにしか使われない作業用の上部張り出し部分に上がらせていただいた。柵も何もないところなので十分に注意したのだが、正直、ちょっと怖かった。

telescope3
 上からみた望遠鏡本体部分。二つの回転軸から構成される。斜めの大きな軸はちょうど北極星指している。一度目的の方角に合わせたら、天球と同期して動き、星の静止画が撮れる仕組みである。(実は私はこのとき漸くそういう仕組みだと気がついた)


mirror
 反射式望遠鏡の心臓部とも言える反射鏡。明鏡止水という例えを使いたくなるほど非常に綺麗である。天文台が現役の頃は定期的にアルミメッキを施していたそうである。


motor1
 天文台のドームを水平に回転させるモーター。意外と小さい。180°反対側に同型のモータがある。このモータ2個で屋根全体を動かしている。


motor2
 星空を観測するためのドームのスリットを開けるためのモータ。これまた小さい。チェーンやワイヤーが組み合わされている。しかし先ほども書いたが屋根の巨大さに比べて駆動用モータの小ささに驚く。


telescope1
 望遠鏡回転軸の下部。この中に駆動用のモータが入っている。よくみるとパネルが外れるようになっている。定期手にモータの回転軸などをグリスアップしていたそうだ。(そういえばR100GSのセルモータを自分でグリスアップされた方がいたことを思い出した) 最近はやってないそうだ。ひょっとしたらそのうちグリスアップするところを見られるかもしれない。

telescope2
 望遠鏡本体にいくつもの重りがついている。1個約3.6kg前後。床にいくつもの重りが置いてあるので予備かと思ったら、昔は観測機材を付け替えるたびにバランスをとるために付けたり取ったりしていたとのこと。大まかな重さを測っておき、最終的な調整は勘によるものであったという。

天体写真儀

 ニコン研究会の方が以前、この堂平天文台を称して「世界最大のニコンカメラ」と言っていたとボランティアのYさんに話をしたら「最初の取扱い説明書には『天体写真儀』と書いてあった」と言われた。なるほど、本当に写真機ならぬ写真儀だったのね。それを知っていての渾名だったのかもしれない。

 何とかなるべく長くこの写真儀を残したいものだ。さて、どこから手をつけたら良いものか…。