田舎者Yの日記

定年退職して農業に従事している者のブログ

(海外からスパムコメントが続きましたので、しばらくコメントは承認制にします。)

大泉町は日本の近未来か?

 たまに農業とか田舎暮らしについて書いているので、東北・北海道からの拙日記にアクセスがあるようた。しかし読者はすぐにがっかりしてしまうことだろう。この日記では断片的にしか話題にしていないし、第一、私が住んでいるのは埼玉県北部で都心へ電車で一時間半くらいである。近くの上越新幹線本庄早稲田駅からなら東京駅へ30分である。*1私が住む町が現在地方が抱える問題を共有しているとは思えない。


 従来、「単一民族国家」と言われることもあった日本も決して均一ではない。私の町からそう遠くないところにある群馬県大泉町などは住民の実に16%以上は外国人というところである。小学校には日本語を教える教室があるようだ。(大泉町のホームページによる)

 大泉町太田市の西側に位置し、人口約4万人の町である。そこに約6,800人の外国人が住む。(大体はブラジル系の人が多いようだがペルー出身者などもいるようだ。)町のホームページで知ったのだが大泉町は小さな町にも関わらず群馬県で二番目に工業製品の出荷量が多いそうである。近くにスバルの本社工場があったり、サンヨー電機の工場があることが影響しているのだろう。


 まさにこれって日本の縮図なのでは、と思ってしまう。工業品生産に「特化」した町。いきおい近隣アジア諸国との価格競争を迫られている。
 コストダウンをなんとかして進めなければならない → 低賃金で大量の労働力を確保したい → 日系人枠で大量に外国人を雇用 → 町の一割強が外国人という町の誕生

 この構図は従来工業製品輸出に頼っているわが国ではどこでも起こりうることではないか。いやむしろ、急速に進む高齢化、新興国の台頭によって加速される動きなのではないかとも思う。その意味で大泉町の風景は日本の近未来を示すのかもしれない。


 日本の国際競争力が落ち込んで外国人からも魅力がなくなり、外国人労働力の流入も止まり、地方は廃村だらけ、という可能性もないとは限らないが。
 

*1:本庄早稲田高校の生徒には都心から新幹線通学の者もいる、と在校生から聞く。