田舎者Yの日記

定年退職して農業に従事している者のブログ

(海外からスパムコメントが続きましたので、しばらくコメントは承認制にします。)

マスコミが伝えられないもの

 昨日も妊婦が緊急搬送先をたらい回しされる例が全国各地であるという報道が複数されていた。これは表面的には緊急医療体制の不備であり、産科医が足りないということを物語っているし、それは紛れもない事実だと私も思う。しかし問題はそれだけであろうか。

 先週、以下のような記事が掲載された。
J-CAST ニュース : なぜ産科医は患者を断るのか 出産費用踏み倒しに「置き去り」


 幸いなことにうちは二人の子宝に恵まれ、2回とも父親としてその出産に立ち会うことができたのだが、本当に出産は大事業だと思う。うちは二人とも夜中の出産であった。産科医の中には睡眠不足に悩まされているというがよくわかる。うちのカミさんの妹の方は個人経営の産院で出産したのだが陣痛促進剤を注射されて昼間の出産であった。そのときは違和感を覚えたのだが、今の医療体制を考えると仕方のないことかもしれない。

 通常、妊婦さんというのは妊娠が疑われる時期から産婦人科に通院し、妊娠が確定したしかるべき時期に母子手帳の交付を受ける。私も呼び出されて何回か父親教室に通った(うちは公立病院での出産であった)。つまり出産は単なる急性疾患とは異なる。上記のJ-CASTの記事にあるようにかかりつけの医師がいない、なんて事態は通常は起こり得ないはずなのだ。あえて言わせてもらえば、かかりつけの医師のいない妊婦なんて、妊婦の怠慢でしかない。そもそも母親たりえる資格なぞない。


 …とここまで気軽に書いてしまったが、おそらく(きっと)そこには何らかの事情が存在するのかもしれない。(奈良のケースは高齢出産のようだったし)確実に個人のプライバシーに踏み込んだ事情がそこにはあるのだろう。これは絶対にマスコミは伝えられないだろう。


 今回の一連の報道で医療関係者がバッシングされるのを気の毒に思う。もちろん医療関係者にも反省すべき点はあるとは思うが、ことはマスコミ各社が伝えるほど単純ではないと思われる。

 それゆえ上記のJ-CASTの記事は従来の報道機関には見られなかった報道姿勢であり評価に値するのではないか。


 世の中にはマスコミが伝えない(伝えられない)事象が多数存在する、それが私がネット記事の拾い読みを止められない理由でもある。


(追記)
 しまった。J-CASTもマスコミの一部か。ま、旧来のマスコミとネットニュースはちょっと違うということで…。しかし、はてなキーワードでJ-CASTが朝日系列であることを知った。意外な感じが私にはした。