日頃の運動不足に加え、最近の週末はPCの設定に没頭してしまうので、なるべく早朝の散歩をかかさないようにしている。おかげでこのダイアリーは散歩日誌のようなものだ。
咋朝は自転車で、今朝は徒歩で、近所の里山を回ってみる。すっかり田んぼの稲は刈り取られている。遙か昔、高校時代に無理矢理覚えさせれた百人一首の句が浮かぶ。(高校の国語の先生に感謝)
秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ
わが愛車プジョー206SWにも早朝、露がびっしりとつくようになった。その昔、田の苫屋に天智天皇も泊まられたのであろうか。風邪などをお召しにならなかったのだろうか。私は、夏ならば良いか、この時期に野宿はしたくないものである…。
御承知のように現在、稲刈りはほとんど機械による。そうすると稲藁が細かくなる機械などもあって、その処理に困る。というわけで、この時期田んぼのあちこちで藁を燃やす光景を見かける。*1
11月初旬、昼間はまだ気温が高い。その半面朝夕気温が落ち込むので、簡単に空気中の水蒸気量が飽和水蒸気圧を越えてしまい、液化する。つまり結露である。
冒頭の天智天皇の歌も科学的には至極当り前なのだが、ここで現在の日本の農村においては、空気中にただよう藁などを燃やすことにより生成された微粒子が存在する。これを核に水蒸気が凝結する。靄や霞、霧が発生するのである。
理系ってやだな…と自己嫌悪に陥る。どうして素直に「幻想的な風景」とか表現できないのだろう…。
ただし、如何に景色が幻想的であろうとも、元が藁の燃えカスだけあって、臭いのである。あたり一面、火事場のような焦げ臭いにおいがする。
もう勘弁してほしい…。
*1:最近は規制もあるようで、以前ほど多くはない。